携帯電話もインターネットもまだ知らなかった1980年代初頭。お調子者の高校生・梅吉丈は、街で偶然見かけた硬派な美青年・坂上千緋呂にひとめ惚れする。これぞ運命の出会い！　と張り切る梅吉を横目に、有名俳優を父に持つ千緋呂は自分の ．．． 続きを読む

　「オフクロさん、出かけてんだよな？　自分でする時みたいにやってみてくれよ」家に遊びに来た同じ男子校の同級生中原からの誘いを拒みきれなかった夏目。彼女のいない中原と一時の渇き、それを癒すためだけの行為を許してしまう。授業の合間 ．．． 続きを読む

　古来よりミカドの懐刀といわれた刃澄家。その使用人に過ぎなかった妾の母を持つ哲郎は強い上昇志向を持ち、正妻の息子である志鶴を出し抜き跡継ぎを狙っていた。野良犬を見るような目を自分に向ける志鶴に対し深い憎しみを抱く哲郎は、ある日 ．．． 続きを読む

　「だからテメーはビッチだってのさ……！」あれは、互いが敵か味方か判らなかった頃。地下刑務所のボス・ソードに組み敷かれることで身を守ってもらう取引をしたセン。だが、ソードをわざと怒らせて酷い扱いをされたがるセンに、ソードは苛立 ．．． 続きを読む

　安藤巳咲は顔が綺麗だ。見た目が良すぎるので、何に不自由したこともなく、誰かや何かに執着することもなかった。ところがある日、偶然とある劇団の公演を観たことで彼の生活は一変する。その劇団「おんの字」、とりわけ主宰の黒田湧二に強く ．．． 続きを読む

　少年スネアが村外れの一軒家で出逢ったのは、自らを「天使」と名乗る美しい男・カイルだった。カイルは悪魔に囚われていると嘆き、闇が落ちる前に早く家に帰るよう言うのだった。その帰り、オリバの森に迷い込んだスネアは、天使と共に暮らす ．．． 続きを読む

　『美人』と形容されるのがピッタリのイラストレーター・竜樹は、仕事内容よりルックスを話題にされることが多い。だから、フリーイラストレーター・海神の指名で仕事を依頼されたとき、どうせ自分が目当てなのだろうと思わずにいられなかった ．．． 続きを読む

　芦屋誠一の従兄弟、氷見啓介が田舎から上京してきた。実家の旅館を継ぐために、都内にある知り合いのホテルで経営を学ぶというのだ。啓介との再会は、誠一にとって懐かしく後ろめたくもあった。十年前の夏、高校生のふたりは恋に落ち、誠一は ．．． 続きを読む

　苦しかった過去ごと抱き締めてくれる乾。彼の傍にいたい……でも、一度甘えてしまったら一人で歩いていけるのだろうか――。不安に揺れる初芝は……。「嫌だったらキスもしなくていい。お願いだから俺と付き合ってください」乾武則に告白され ．．． 続きを読む

　学園の寮で同室になった、イヤミで金持ちのアイツ・檀京吾とビンボー特待生のオレ・工藤香平。実はオレたち、どうやら前世では結ばれなかった【恋人同士】だったらしいんだ！！　記憶がよみがえり少しずつ進展しはじめた2人の間に、檀の元カ ．．． 続きを読む